【WC】日本代表のスウェーデン戦での出来事。
MF中村敬斗が、試合中に主審にソックスの履き替えを命じられ、試合の継続中にもかかわらず、一時的にピッチを離れる非常事態になりました。
しかも、タイミングが、日本が先制した直後だったため、SNSでは「なぜこの場面で?」「相手に有利すぎるのでは」「あのソックス違反なの?」といった声が多数聞かれました。
これは、実際に、主審の判定が全体的にスウェーデン有利だったのでしょうか。
感情論ではなく、ルールと試合内容の両面から整理してみます。

問題の核心は「短いソックス」より、先制直後のタイミング
中村敬斗のソックス問題で何が起きたのか

後半11分の前田大然の先制ゴールのその直後、中村が審判から、ソックスについて指導を受け、ピッチの外に出て履き替える対応を迫られました。
この間、日本はおよそ3分間ほど、1人少ない状態で戦うことになったわけですが、このことで試合の流れをが変わり、状況が変わったと受け止める声が広がりました。 NHK ゲキサカ
宮本恒靖会長も「日本に不利」と言及
日本サッカー協会の宮本恒靖会長は、試合前チェックで問題のなかったことが試合中に指摘され、しかも交代でも負傷でもない形で、試合も止めずに選手が外されるのはおかしい事だと疑問を呈しました。
現場の違和感は、ファンの感情論だけではなかったといえます。 ゲキサカ
ルール上、短いソックスや穴あきソックスは違反なのか

以前は、ソックスのことを、ストッキングと呼ぶ時代もありましたが、試合中に、下がってしまったストッキングを審判が試合を止めて直させるケースを見たことがありますが、危険防止上、それは当然のことと思っていました。
あのストッキングの中には、すねを守るすね当てが入っているのです。
現在では、ソックスを短く履くことや、穴を開けること自体を明確に禁じた文言は確認しにくいのが実情のようです。
一方で、IFABの競技規則第4条では、すね当てはソックスで覆われていなければならないこと、またソックスの外側に見えるテープや素材には色の規定があることが示されています。
つまり、問題になり得るのは「短さそのもの」ではなく、すね当ての見え方や外側から見える素材の扱いだった可能性があります。 IFAB Football Channel
なぜここまで物議になったのか
最大の問題点は、試合前には違反ではなかった装備が、なぜ先制直後に修正を迫られたという点です。
ルール運用の一貫性が見えなかったため、「不可解なジャッジ」と受け止められたのは自然でしょう。 ゲキサカ
主審は本当にスウェーデン寄りだったのか

SNSでは、田中碧の、誰が見ても正当なボール奪取がファウルになった場面などを受けて、主審への不満が広がりました。
ただ、試合全体の数字からのデータを見ると、一方的に相手有利な判定ばかりだったではないようです。
スタッツでは、ボール支配率は日本51%、スウェーデン49%。シュート数は日本8本、スウェーデン10本、枠内は日本3本、スウェーデン5本でした。
一方で、ファウル数は日本20、スウェーデン11、警告は日本1、スウェーデン2でした。数字だけを見れば、「レフェリーの笛が完全に一方へ偏った」とまでは、言い切れないようです。FOX Sports The Analyst
それでも不満が噴き出した理由
しかしそれでも日本のファンが強く不満に思ったのは、先制された試合の流れの大事な時間帯に、中村が外されたということでしょう。
実際、先制直後に10人で対応を迫られる展開は、日本にとって心理的にも戦術的にも打撃でした。
つまり「試合全体で露骨に相手寄り」とまでは断定しにくくても、ソックス対応のタイミングが日本に不利だったという事実は説得力があります。 NHK ゲキサカ
まとめ
中村敬斗のソックス騒動が物議を呼んだのは、単なる服装の問題ではなく、ルール運用の曖昧さと、その指摘のタイミングにありました。短いソックスそのものが明確な違反と断定されたわけではなく、主審の対応が日本に不利に働いたという見方は理解できます。ただし、試合全体を通して「スウェーデンに有利な判定ばかりだった」とまで言い切るには、スタッツ上の裏付けはやや弱い印象です。今回の一件は、勝敗だけでなく、国際舞台におけるルール運用の難しさを改めて浮き彫りにしたといえるでしょう。 IFAB FIFA

